ひねくれ先生のブログ

30代公立小学校教員(算数が好き)が日々思うことを徒然なるままに書くブログ

問題解決学習の問題点

現在の算数科では,問題解決学習が多く行われている.自治体によって呼び名が変わるものの,

①課題把握

②自力解決

③全体交流

④まとめ

のような流れが一般的である.「○○スタンダード 」のように,この形を推進している自治体もある.しかし,この形式の学習指導には多くの問題点があると私は考える.この形が綺麗に流れるほどに,授業に参加できない児童が増加し,算数が嫌いになり,主体的・対話的で深い授業からは遠ざかるのではないか.

 

①課題把握の問題点

・めあての押し付け(子どもの中に問いがない)

・課題を理解させたいがために,丁寧に説明しすぎて,子どもの心が離れていく

※いきなり「計算の仕方を考えよう」とか言われても,なんのことかさっぱり分からず,嫌になる.課題も興味をもてるものではなく,あぁまた嫌な時間が始まったと心が離れていく.

 

②自力解決

・そもそも自力解決した後に全体交流をする必要があるのか

・自力解決ができる問題を授業でする意味があるのか

・1分間考えても分からない問題を5分間考えさせられるのは,地獄の時間

・自力解決に挑めるだけの力が全員にない

・机間巡視をして,分からない子を見つけてはヒントを与えている等,もはや個別学習になっている

 

③全体交流

・発表の順番がパターン化され,教師の求める答えが発表されていく

・一部の勉強ができる人だけで話が進んでいく

・友だちの発言に興味がない

・今,なんの話をしているのか分からない

 

④まとめ

・まとめの押し付け

・「はかせどん」

・「楽しかったです.」などの何のためにしているのか分からないふりかえり

 

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