ひねくれ先生のブログ

30代公立小学校教員(算数が好き)が日々思うことを徒然なるままに書くブログ

オリジナルなんか要らない

 大学を卒業してすぐに大手塾に入社した。そこでの思い出話を一つ。入ってすぐに算数、数学の授業研修を受けた。同期の中には大学時代にアルバイトでバリバリ塾で授業をしていた猛者もおり、初めの時点で力量の差はかなりあったように思う。(私が一番下手だった)。

 授業研修は模擬授業をして、研修担当の方から評価してもらうという内容。評価と言っても、ほとんどがダメ出しだったが笑。でも研修担当の方は非常に魅力的で、今でも私の考え方の根幹をなしているところが多い。

  

 このツイートのように、格言も多く頂いた。その中の一つに

「オリジナルなんか要らない」

という言葉が残っている。その塾は授業第一主義で、授業のノウハウ、技術、運営、教材開発、どれをとっても超一流だった。その塾に新卒で入ってきた私たちのオリジナルは不要なのである。なぜなら今まで蓄えてきた、その塾のノウハウがあり、それが一定の結果を出すことに成功しているからである。まずは、その成功例を実現するスキルを身につけてからアレンジすれば良いという考え方だ。

 私は授業が下手だったので、言われた通りに再現することに必死だった。もちろん、先輩の授業を真似しても、自分のキャラというのは滲み出てしまうもので、何が自分の武器になり得るのだろうか、と模索しながらとにかくそのまま真似をした。すると、不思議なもので、自分の授業力がどんどん上がっていくのが分かった。うまくいかなくても、上司や先輩にアドバイスをもらい、尻拭いもしてもらった。まぁ端的に言えば、「可愛がってもらった」というやつだ。

 逆に、自分のプライドに固執してしまった同期の中には、なかなか成果が上がらない人もいた。自分が「今までやってきたこと」に囚われると、新しい手法を手に入れることは難しい。

  つまり余計なプライド(オリジナルへのこだわり)は無い方が力を伸ばすことができるだと思う。

教えるのが下手な先生のイラスト(男性・小学校)